地球の反対側で考える(パラグアイから発信)

「パラグアイに行こう」の作者が地球の反対側で考えた事を綴ります。また訪日した感想も綴ります。

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失敗国家は破綻国家、崩壊国家とも言い、国家機能を喪失し、内戦や政治の腐敗などによって国民に適切な行政サービスを提供できない国家というのが定義なのだそうです。失敗国家のランキング付けというサイトがあり、その地図を見ますと40近く在る失敗国家は多くはアフリカと中央・西アジアにあります。西半球ではハイチただ一国となっています。行政サービスが出来なくなり、ガス、水道、電気などいわゆるインフラが整備されずに放置され、警察機能が不全となり治安も悪くなるというものです。要するに国家としての呈を為さない状態に陥るというものです。このような失敗国家が最近増えている傾向があります。20世紀前半までのように世界の潮流が帝国主義で自国の論理、権利が最優先という時代であればこのような失敗国家の増加も大した問題ではありませんが、近年では地球上で何か問題が発生すると国際社会が共同で解決するべきであるという傾向が強まっており、失敗国家の増加とその深刻化に対して国際社会がどのような対応をして行くのか、また失敗国家が増えないようにするにはどのような事をして行くべきなのか問われているように感じます。

当然の事ながら貧困層が多く産業が未発達な発展途上国の多くが失敗国家もしくはその予備軍となっています。アフリカ・西アジアに多く在るのは理解出来ます。注目して欲しいのは南北アメリカの中では失敗国家にランクされているのはハイチ一国のみという事です。南米に関しては日本ではネガティブな情報が多く治安が極度に悪く無法地域のような印象を持たれているように思いますが、国家として機能している程度は発展途上国の中では比較的上位に位置している事を示していると思います。このハイチはアメリカ地域では非常に特殊な国家で、アフリカの国のような特徴を持っています。住人はほとんどがアフリカ系の子孫で他の国のような欧州系や混血が少ないという特徴があります。公用語はフランス語ですが、独自のハイチ語なる言語があるそうです。インフラは劣悪で治安も悪く政情は不安定で警察力も不完全その上にハリケーンが数回襲い膨大な被害が出ていた所に首都を大地震が直撃し、現在は大混乱という状況です。ただ、ハイチに関して調べますと人口は激増しており、多くの国民が18歳以下であるという事です。もし本当に貧困であり飢餓に直面していて、内戦があって生きるのも難しいのであれば人口が減るはずですが、ここでは逆に増えています。外国からの援助があり、ある程度食が足りると人口というのは激増してしまうものなのかも知れません。教育があり、それなりの水準があると認められた国家それも非有色人国家でありますと多くの国では難民の受け入れを表明しますが、治安や社会の混乱を懸念してハイチのような場合の経済難民はほとんど受け入れる国は無く貧困者は耐乏生活を余儀無くされますが、衛生状態も悪く衣食住が絶対的に不足する中で到底教育までは手が回らず大人となっても社会に貢献出来る人材には成り得ないと考え受け入れないのでしょう。ソビエト崩壊の際にバルト三国からの難民に対して各国が受け入れを表明したのとは大きな違いがあります。現在多くの国がハイチに支援を行うと表明して続々ハイチ入りしています。面積も小さく場所もカリブの中で周囲に失敗国家が無い、この地域では特殊な国家とも言えますので可能なのでしょう。また米国から非常に近くこの距離であればマイアミまで簡単で行く事が出来、米国が大量の経済難民が自国に押し寄せるを懸念して先手を打って行動しているのでしょう。ハイチの場合には国連等も介入しており、ハリケーンや地震という自然災害で困窮しているので国際社会の協力も受け易く、ある程度、地震以前程度にまでは回復する事でしょうし、一応国家そして正統な政府が存在しているのである程度の時間が経過すればある程度落ち着く事でしょう。

問題は経済の二極化が国際的にも進行して行きますと国家間の貧富の差が広がり経済の悪化で政情が不安定になり、今後失敗国家が増えて行く可能性が大きいという事です。平和基金会は世界177の国家を「失敗国家」「警告」「普通」「安定」の4つに分類し、赤の失敗国家の多くはアフリカ、西アジアにあります。ソマリア、ジンバブエ、スーダンというような国家が上位3位を占めどこも事実上政府が存在していない劣悪な状況となっています。特に最近問題となっているのは堂々第一位にランクされているソマリアです。スエズ運河を通過した船舶が通る場所にあり、海賊行為が横行し安全が脅かされています。政府が存在しない状況ですので改善は期待出来ず国際社会は頭を痛めています。スーダン、ジンバブエ、チャドなど多くのアフリカ失敗国家では混乱がひどくなり経済難民が多く出ていますが、どこも解決の見通しは立っていません。国際社会はこれを放置していますと、更なる混乱が周辺国家にまで広がる事になり、失敗国家が増加してしまう事になるでしょう。資源があるなど関わりを持つと自国に有利に働く国家に対しては救いの手も伸びるでしょうが資源も産業も無いような国に対して国際社会がどのように対応するのか問われているように思います。ある程度状況が混乱し国家としての機能が不全となった国に対しては国際社会が主権を一時的に停止して対応するしかないのかも知れませんね。具体的には以前あったような「国連委任統治」としてしまうのも手かも知れませんが国際的な合意を取り付けるのはかなり難しい事でしょう。失敗国家をどのようにして行くのか待った無しの状況にあるように思います。
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